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WEB上に落ちてる情報だけを頼りにブログに挑戦。どこまでやれるか?その軌跡。

会社の後継とか、2代目とか…って結構つらいのよ。

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こんにちは

 

私は従業員30人ほどの小さな会社で、経営者の嫁をしております。

 

ってことは、夫が「社長」でございます。

 

夫は父親の会社を継いただのですが、後継とか2代目って色々大変なんですね…。

 

そんな2代目の苦労や悩みについて、嫁の私が勝手に語ります。

お手柔らかに頼むよ!

 

 

夫の生い立ち

 

夫の父親は、夫が生まれてすぐの頃に脱サラして、家の一室を作業場にしてある仕事を始めました。

 

やがてそれを夫の母親も手伝うようになり、同居していた祖母が家のことを取り仕切っていたそうです。

 

夫の両親は朝早くから夜遅くまで作業をしており、夫の面倒はその祖母がほとんど観てくれて、授業参観も母親ではなく祖母が来ていたとのこと。

 

3歳の頃から仕事を手伝わされて、学校から帰って来て遊びに行きたいのに、仕事部屋の前を通ると呼び止められてしまうのが嫌で嫌でしかたなかったそうです。父親の仕事がうまく回るように給仕する役目なのですが、遅かったりすると子供なのに容赦なく叱られたとのこと。

 

父親はかなり厳しかったそうで(夫曰く頭がおかしいらしい)、何も買ってもらえなかったし、抑圧されて育ったせいか、収集癖っていうのがね…夫にはあるんですよ。「何も買ってもらえなかった反動だ!」って本人は言ってます。

 

それとものすごくネガティブ思考です…。自分が愛されて育ってこなかったって思っているみたいです。父親に気を使って、使って生きてきたとのことで、処世術が自然と身についたようです。

 

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父親のせいで、いやお陰で…。

 

夫の父親は豪快な人です。夫がよく言うのが「家族以外の人が見れば、面白くて楽しい人」とのこと。

 

それから器用な人で、夫もそれを引き継いでいます。小さい頃から色々なことをやらされて来たので、ちょっとした電化製品なんかはすぐに直せます。

 

家の修理、メンテナンス、DIYも得意ですし、変な工具もいっぱい持っています。(プロ並です。)だいだい1回やっているところを見れば真似してできてしまうのです。

 

夫の頭の中は、いつも「なぜ?」と「なんで?」で満たされており、とにかく何にでも興味が沸くので、人が全く気づかないことも一番に気がつくというか、動物的感のようなものが備わっている感じです。

 

そのお陰か、仕事でも不良が発生する前に察知します。特技?

 

夫は家業以外、外で働いたことがありません。学生の時もバイトは家庭内、いえ、時給という概念はなく、受け取ったのはわずかなお小遣いだけ。

 

高校3年生で進路を決める時、「家の仕事を手伝え、さもなきゃ家を出て行け」と選択肢はなく、卒業と同時に正式に家業に従事することとなりました。

 

本当に嫌であれば家を出ることはできたのでしょうが、その時の夫にはそれができなかったようです。

 

でもお父さんのお陰で色々なことができる人になったし、自分の会社を持てたり、不動産を取得して不労所得を得たり、と恩恵は受けてます。

写真が好きなお父さん、カワセミをよく撮ってました

社長の息子はつらいよ…

 

夫が仕事を始めた頃は、家族3人で仕事をしていれば十分生活できたそうですが、少しづつ仕事の幅も増えて、やがて従業員を雇うほどになりました。

 

夫の悩みは、「お父さんの力でここまでこれた」と言われてしまうことでした。友達からも、「楽でいいよな!」的なことを言われてしまう…。

 

もちろん父親あっての事ではあるけれど、人を雇いアイデアを形にしていったのは夫なのです。それにわけのわからない機械を買ったり、リスクの高い設備投資を「いい顔しぃ」で受けてしまう父親の尻拭いばかり。

 

現在のような「会社」にしたのは、俺なのに…。

 

「2代目は甘いし、ぬるいよ…」といった扱いをされることに腹を立てていました。「うちは逆だからな!」と。

 

もうお父さんのおかげとは言わせない

 

私と結婚して1週間後、主な取引先が突然倒産。

 

ほぼ一社からの仕事に頼っていたので、仕事は全くなくなってしまいました。

 

新婚の2年間、夫は給料がない状態で、貯金を切り崩して生活していました。

 

それでも家族全員の貯金を注ぎ込んで新しい仕事を始め、そして今に至ります。父親の人脈から、技術指導をしてくださる人も集まってくれました。

 

夫が子供の頃から知っている人たちです。処世術を身につけていた夫は、年上に可愛がられます。その中の一人に、「いいか、頭で稼げない奴は、体で稼げ!」と小学1年生の時に言われたことを今でもよく覚えていると言います。

 

夫としてもかなりの賭けだったと思います。夫の父親はこの頃入院していたので、ほぼ夫が一人でやってきたことです。

 

やがて周りからも「お父さんのおかげで」とは言われなくなりました。

 

この時の経験から、リスクに備え一つの取引先だけには頼らないように、仕事の柱を複数持つようになりました。一方の分野が落ち込んでも、他の分野でカバーできるように。まあ、大きな会社では当たり前にやっていることでしょうけど…。

 

今コロナで我が社の経営が厳しい状況になっておりますが、こういうのって長くやっていると、1回や2回ではないんですね。だから案外社長である夫は落ち着いております。

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近頃なんか、お父さんに似て来たよ…。

 

もうお父さんは他界してしまったのですが、本人はなんかこう足枷がなくなった、というか…、精神的にはだいぶ自由になったようだし、なんか不思議とお父さんに似て来たよ。

 

そうかな…。

 

ただの面白おじさんになりつつあるけど…。

 

同じように後継とか、2代目さんとか、おそらく色んな意味で苦労があると思います。いつも先代と比べられるわけで。2代目になって、うまくいかないって話もよく聞きます。

 

甘やかされて来たのに、いきなり経営者になり何もできないってパターンもあるでしょうし、一回外へ出て修行して来い!なんてケースもあるでしょう…。

 

家族のしがらみって、結構重たいんですね。「自由」にしか生きてこなかった私には到底理解できないことです。

 

うちには後継はおりません。それでよかった。

 

娘や、娘の夫になる人が、「継がせてください」とか万が一言って来たとしても、そんな未来まで需要がある業種ではないと感じているからです。

 

子供が巣立って、借金の返済の目処がたてば会社はおしまいにするつもりです。それまでは、なんとか続けていきたいところです。

 

終わり 

 


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